2007年 12月 30日 ( 1 )

 

HERO 3

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村上「だけどしくじったわね。今このタイミングで何かを仕掛けるのは危険だわ」
「・・・なぁ、一つ聞いていいか?」
「なによ」
「お前に俺の恋愛相談役は務まるのか?もっと直接的に言うと
「お前恋愛経験はあるのか?」
「無いわ。
「でも大丈夫。私、恋愛小説だけは人一倍読んでるから。」
とんでもない答えが返ってきた。
本気で言ってるのだろうか・・今思うとこいつとは同じ穴のムジナだ。
恋愛相談なんかしても何も進展するはずがない。何せ自分自身の恋愛を成就させて無いんだから。
「それに・・・」
「ん?」
「私、こういうコト一度してみたかったのよね。」
今度は釈然としないしない答えが返ってきた
というか村上はこんなことを言う奴だっただろうか
いつもは無愛想で誰に対しても無関心を決め込んでいた様な奴だったよな・・
すると村上はいきなり席から立ち上がった
ガタッ!
「・・・じゃぁ、続きはまた明日。これ、アタシのメールアドレスだから!」
そう言い残して村上は突然去っていった。

次の日、その日の授業が終わった時村上からメールが届いた。
『放課後図書室で待つ』

図書室には数人の生徒がいた。
そして窓際の席に村上を発見した。
図書室に入るのは一年生の時依頼だった、俺は読書といったら漫画しか読まないからな。
「何を読んでいるんだ?」
「どうでも良いでしょ。そんなことより、鈴木さんをGETする作戦を考えるわよ」
村上がここまで積極的になってくれるのは意外だった。
村上は学校にいても誰かと喋らないような暗い性格だったはずなんだが、村上も成長してるってことだな
そして村上は静かに喋り始めた。
「私が思うに、彼女は今ブルマの件で疑心暗鬼になってると思うの。
「だから今から仲良くなるのは結構難しいわね」
「いきなり告白とかするのはダメなのか?」
「ダメに決まってるでしょ、彼女みたいに清純なタイプはいきなり告白なんかしたって受け入れてもらえないわ。
「それにブルマのことだってあるし、このタイミングで告白なんかしたら自分がブルマの犯人だって言ってる様なものよ。
まずは仲良くなって自分に危険が無いことをアピールしていかなくちゃいけないわ
「しかも今の状況だとこちらから話かけるのも不信感を与えてしまう・・はっきり言って絶望的な状況よ」
「・・くそ、俺がブルマなんか盗まなければ・・!」
二人の会話は他人に聞こえない様静かに行われている。だが白熱した内容だ。
「大丈夫。まだ手はあるわ。
「要はこちらから話しかけると警戒されてしまうわけで、あちらの方から話かけてもらえばいいのよ。」
「何言ってるんだよ、俺は彼女と話たことが無いんだぜ?これから先話かけられるコトなんか無いよ。」
「いいえ、あちらから話かけ易い状況を作り出せば可能だわ。
「今日の議題はそういう状況を作り出す作戦を考えることよ。」
村上は彼女の心理を的確に見抜いている
村上に相談して良かったと思った。
俺一人だったら彼女が疑心暗鬼になっているコトに気づかず、単純に告白してしまっていたかもしれない。
俺は村上にお礼を言うことにした。
「ありがとう。俺村上に相談してよかったよ。」
「フフフ、お礼を言うのは作戦が成功した後にしてちょうだい」
なんだろうこのノリは。。。
そして俺たちは彼女の方から話かけてくる方法を考えはじめたのだった。
「・・・」
「・・・」
「・・・消しゴムを落として、それを拾ってもらうってのはどうだろう・・」
「バカね、そんなの警戒されっぱなしよバレバレだわ。それに消しゴムなら自分で拾えばいいじゃない。」
「村上は人に頼らない性格だもんな」
「・・・・そうね、何か決定的な間違いをして、それを彼女に指摘して貰うのよ」
「なるほど、確かにそれなら自然に彼女が話しかけられる」
「問題はどんな間違いをするかね。彼女が近くにいない状況だと他のヤツに指摘されてしまうわ。」
「体育着を後ろ前に着る・・とか」
「ダメよ。そんな些細な問題では無視されてしまうわ。しかもまた体育着関連なの?ブルマのコトを彷彿とさせるかもしれない」
今日の村上は良くしゃべる。
「そもそも、彼女とあなたが接触する様な瞬間ってどんな時があるの?」
「そうだな・・ 彼女が給食当番の時だったら給食を盛ってもらう時とか・・かな」
「・・その瞬間はいくらなんでも無理があるわね。
「でもちょっとわかった気がする。彼女が当番の時を狙うのよ。例えば日直の時とか」
「なるほど。それなら彼女の行動が予測できて計画が立てやすいな」
「日直の仕事は・・
  ・学級日誌を書く。
  ・花瓶の水を替える
  ・黒板消しの掃除
  ・窓の戸締り 」
「うーん・・・」
二人は再び熟考した。
そして40分間にわたる同じような議論の末・・
「できた・・完璧よ!これで成功間違いないわ!」
「あぁ・・俺もそう思う。この計画なら間違いなく上手くいく!」
二人の計画は完成したのだった


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  by vacation2010 | 2007-12-30 15:25 | 非公開

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